ドコモのバリュープラン、auの買い方セレクト、ソフトバンクのハッピーボーナスなど、携帯電話端末の売り方がここに来て変わってきている。一昨年のMNP(Mobile Number Portability)以降、携帯キャリア各3社はサービスの激変が相次いでるがここら辺でそのポイントをまとめておこう。(なんでおまえが…笑)
販売奨励金による効果
携帯業界における今までのビジネスモデルは、いかに多くの人に携帯を使ってもらうかに重点が置かれており、販売拡張戦略が第1だった。つまり「新規0円携帯」の販売によって、いかに多くのユーザーを獲得するかが至上命題だったわけだ。このために携帯キャリアは販売店に対して販売奨励金なるものを配分していた。もともと1台5-6万円もする端末をただ同然で販売できるのはこのような仕組みがあったためだ。しかしこの販売奨励金なるものの原資は何だろう。いわずと知れず既存ユーザーの基本使用料と通話料・通信料の売上金のなかから支払われるわけだから、いままでずいぶん既存ユーザーを踏みつける行為が行われてきたといえる。
しかし、今ではこの販売促進制度が功を奏して一人1台は携帯を持つまでになった。これからは、純増数を競い合うことはまったく意味のない馬鹿げたことになった。それよりも、携帯の持つ本来の機能、すなわちいつでもどこでもだれとでもつながるコミュニケーションツールとしてのサービスの充実度、既存ユーザーに対する対応度で競い合う時代がやっとこさ来たといえる。今後は、携帯を安売りして儲けてきたいわゆる量販店は生き残ることはできない。アフターサービスの充実度がかぎとなる。
新しいビジネスモデル
ドコモは携帯の売り方を変えると発表した。昨年11月から905iシリーズ以降の販売方法を改めたのだ。同時期auも買い方セレクトという名で販売方法を改めた。ソフトバンクモバイルは、その1年前「(新)スーパーボーナス」で割賦販売方式を採用していた。各社それぞれの方式は異なるものの、いずれの場合も前述した販売奨励金の廃止を目途に取り入れた新しいビジネスモデルといえる。つまり、携帯普及期においては、経済発展のための視点で市場が拡大するために必要な商法ではあったが、販売拡張が右肩上がりではなくなった今、いつまでも販売奨励金を払い続けるわけには行かなくなったということだ。今後の携帯の充実発展期におけるビジネスモデルのあり方を各社真剣に考えたひとつの結論といえよう。すなわち、より利用者側の視点に立ったサービスのあり方というものに今頃気づいたということなのだ。きっかけはMNPであったことは疑いない事実だろう。業界最大手のドコモは、MNPによってある程度シェアを奪われることは覚悟していた。しかし当初は想定の範囲内だったところが、auもソフトバンクも割引攻勢をかけつづけており、流れを食い止めるための新たな販売戦略が必要だった。当然市場は価格競争原理が働き、今や消費者側にとって好ましい料金体系となりつつある。契約当時端末8万円+回線契約料、月支払いが1万-2万というころに比べれば、だれでも気軽に持てる時代になってきたものだ。
僕は12年来ドコモを使っているが、いままで10年超えのメリットというものをあまり感じたことがなかった。ホームページのアンケートで既存ユーザーに冷たいと文句を言ったことは多々あるが、ようやく聞き届けられたのだろうか(笑)。最近になってようやく徐々にではあるがいろいろと手を変え品を変え長期間愛用している者への優遇サービスを打ち出してきているようだ。今後もどんどん出してくれるようにと大いに期待している。
これからの読み
今回の新しい携帯の売り方はメーカーと販売店にとっては不利とは言われる。現に三菱電機はドコモへの端末供給を705iシリーズを最後に取り止めることを決めた。ソニーエリクソンもドコモとの取引について検討中とのこと。auブランドを開発している三洋電機も携帯事業からの撤退を決めた。飽和状態の市場で今後も生き残ることは非常に難しいことではあるが、利用者側の視点に立って、より淘汰された、より洗練されたハードウェアとソフトウェアが開発され、今後もますます発展し続けることを期待する。メーカーの独自性を各携帯キャリアがどこまで許すかにもよるが、携帯キャリア3社それぞれのブランドイメージの向上とメーカーの独自性をうまく相乗効果によって昇華させ、よりよい便利な携帯文化を発展してもらいたいものである。
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